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津田陽子さんの講習会 in オーブン・ミトン フロール編

あのくるくるロールケーキ、フロールで有名な
津田陽子さんの講習会がオーブン・ミトンさんで開催されました。

ミディ・アプレミディさんは、お菓子教室をされているので
津田さんが外部講師を務められることは関西でも殆どないんです。
今回は、ミトンの小嶋ルミさんと津田陽子さんがお親しいということで
実現したというとても貴重な講習会。
数ヶ月前から申し込んで、楽しみにしていました(*^^*)

この日のメニューは、コーヒーマーブルのフロール&おばあちゃまのタルト

フロールは、予約が数ヶ月待ちという幻のロールケーキなので、
私も今までに、3回しか食べたことがありません。
皆さんこのフロールのデモをとても楽しみにされていたようですが、
実は私はおばあちゃまのタルトの方が楽しみで・・・
というのも、昨年の10月10日にOpenした
Bonne Tarte!ミディ・アプレミディさんに
初めてお伺いしたときにいただいた
お気に入りのタルトだったからなんです(*^^*)♡

フロールもタルトも、シンプルながらとても丁寧に
作られていることが感じられる美味しさだなぁと思っていたんですが・・・
今回実際に津田さんのデモを拝見して、
その美味しさの秘密を垣間見ることができました!
でも、一番難しい・・・手の感覚のなせる技なんですよね(悩)

フロールは卵・砂糖・粉・バターの4つの素材を
いかになめらかにつなぎ合わせるか、ということに
心を砕き、作り続けてこられたお菓子。
しかし今もなお進化中とのこと・・・

動画でお届けできればBESTなんでしょうが・・・
津田さんの手の動きを想像しながらご覧くださいませ^^;



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津田さん曰く、フロールは元々は失敗作から生まれたそうで、
粉とバターが同量の、玉子焼き感覚で作ったお菓子。

なぜか写真がみあたらないんですが(涙)
ひと握りの上白糖を卵黄に加え、し~~~~~っかり泡立てていきます。
この泡立てが全て!!!と言っても過言ではないほど重要!
ず~っと泡立てていてもいいくらいだそうで、
時間をかけ、空気をたっぷりと抱き込んで、
もったりとした状態になるまで泡立てていきます。

残りの上白糖を卵白に加え、混ぜていきます。
このときのポイントは・・・ホイッパーをできるだけ短く持ち、
指に力をいれて、ユサユサ、ユサユサという感じで・・・
確かに腕には全く力が入っていないようなんですが、
指にはかなりしっかりと力がこめられた、コンパクトな動き。
これで、しっかりと強く、きめの細かいメレンゲを作っていきます・・・


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もったりと仕上がった卵黄をメレンゲに加え、
卵黄が卵白を包み込むように混ぜ合わせていきます。

わ~♪ このもわもわ感。
モンサンミッシェルで食べたスフレオムレツの生地みた~い(*^^*)


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泡だて器をはずし、少量の薄力粉をふるいにかけながら加えます。
ゴムべらで、ボウルの底から粉をはじきだすように
中から外へ向けてすくい上げ、
同時に左手でボウルの手前を引くように回しながら
生地に艶感がでるまでしっかり混ぜ合わせていきます。
粉が少なくてもつながるグルテンをだすには、
しっかりと、たくさん混ぜていくことが大切だそう。

がむしゃらに混ぜてもダメなんですね・・・
だんだん津田さんの手が、魔法の手に見えてきました~(*^^*)♡

最後に、湯せんにかけた溶かしバターを、熱いうちに
ゴムベラにのせるようにして加えていきます。


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艶々のリボン状に生地が落ちていきます~(♥ ♥)
あんなにもったりとした感じだったのに、こんなにス~っとなめらかに・・・

つややかに素材がつながれば、卵色に輝く美しい生地を焼くことができるそう。

さぁ、いよいよカードで平らにならして、オーブンに投入です!

この日は、午前、午後の2回講習会が開催されたんですが、
私が参加した午後のチームの方が、かなり殺気立っていたようで(笑)
一斉のフラッシュに、初めは津田さんもビックリ!
でも、作業を止めたりはしませんよ~♪とマイペースで進めていかれるところが
なんともお茶目でユーモアに溢れていて・・・
さすが関西の方!って心の中で拍手をおくっちゃいました~(笑)


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まるでみかさのような、ぽわんぽわんの生地が焼きあがりました~(*^^*)♪

津田さんが、本とは何も巻かずに、このまま生地だけ
ちぎって食べるのが一番好き!とおっしゃるのが分かります~。
あの焼き色、あの質感、そしてあのやさしく甘~い香り・・・
昔懐かしいカステラのような、厚焼き玉子のような・・・

このフロールのために、オリジナルの天板まで作られちゃったそう。
熱が平等に伝わるように、平らなアルマイトの天板。
京都でしか販売されていないそうなんですが、
フロールをお家で作る予定なんて全くない私も
あの焼き色を見ると、なんだか欲しくなっちゃいました^^;

元々もの作りがお好きな津田さんは、とってもアイデアマンでらして
コーナンさん(ホームセンターの)にある材料で、
色々工夫されるのがお好きなんですって。
コーナンやハンズさんの材料を、まるで既存の製菓道具のように
お上手に活用されているシェフの方って多いんですよね。


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くるくる巻き込むホワイトチョコレートのガナッシュを作っていきます。
沸騰した生クリームを刻んだWチョコレートに加え、完全に溶かし
氷を入れたボウルで冷やすんですが・・・

この氷のボウル・・・氷がボウルのラウンドに沿って
一面に貼り付けられているんです。
こうして均一にしっかりと冷やすことで、
艶やかなガナッシュに仕上げていくんですね。

皆さんどこの生クリームを使われているか興味深々のご様子でしたが・・・
フロールの生クリームには、安定性の高いものを使われているそう。


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ひと晩ねかせたガナッシュを、もったりとするまで泡立て、
生地の手前半分の所々に置いて、
パレットナイフで平らにならしていきます。

このWチョコレートのガナッシュクリーム。
ミルキーでコクがあって美味しいんですよね(*^^*)


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手前から形を整えながら巻きこみ・・・

(お菓子教室で年に1回、ブッシュ・ド・ノエルを作る時に
 私もくるくる巻くけど・・・とっても緊張の一瞬^^;
 失敗したらここまでの苦労が水の泡になってしまいますものね。
 今年ももうすぐその緊張の瞬間がやってきます!)


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紙に包んで冷蔵庫で暫くねかせます。
綺麗なくるくるの断面にしあがっているといいなぁ~(◎◎)

今回はコーヒーマーブルのフロールということで
生地にコーヒーエッセンスで模様を描かれていました。
クリームにも、コーヒーエッセンス少々を加えて。


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とっても綺麗な断面のフロールの完成です!
ガナッシュがブレンドされているので、
こんな風に美しいラインが描かれるんですね。

ふわふわと軽やかながら、しっとりと優しい生地に
ミルキーでコクのあるホワイトチョコレートのガナッシュクリーム。
お口の中でこのキメ細やかな生地とクリームが一体となると・・・
ふうわりと上品な香りの余韻を残しながら、
ス~っと溶け消えていきます。
洋菓子なのに、どこか和菓子を髣髴とさせるやさしい風合い。

数ヶ月待ちのフロールなので、既に手遅れなんですが・・・
このフロールには特に美味しく仕上がる月があるそうで、
それが今月10月と5月なんだそう。
空気が澄んで風が心地よい季節・・・なんとなく分かる気がしますよね。


フロールはお菓子教室でも、誰も失敗することがないくらい
簡単なお菓子なんですよ~♪っておっしゃるけど・・・
卵黄をあんな風にもったりとした状態に仕上げるのは、とても難しそう・・・
私がミディさんのお菓子教室に参加したら、
きっと失敗作第一号を作っちゃうことに・・・(涙)

質問があれば・・・と言われても
津田さんご自身おっしゃってましたが、グゥの音もでないほど、
流暢に、丁寧に全てを解説しながら作ってくださるんです。
ほんと魔法のように、生地の質感がみるみるうちに変っていって・・・

実際フロールのルセットを教えてください!って
言われる企業さんも多いようなんですが・・・
どこもうまく仕上がらないんですって。
このルセットは、個人で、手で混ぜていくのが一番美味しい分量なんだそう。
あのプロセスを拝見していると、その意味が理解できるような気がしました。

‘お菓子はセラピー’という津田さんの言葉の意味も・・・

おばあちゃまのタルトにつづきます・・・

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店名:ミディ・アプレミディ
住所:京都市中京区東洞院三条下ル 
電話:075-221-1213 
定休日:月曜日
営業時間:火曜~木曜11:00~19:00/金曜~日曜11:00~20:00

by yukichocolat | 2008-10-19 00:00 | 講習会・お菓子教室