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去りゆく夏を惜しみつつ・・・☆宝泉

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京都駅構内にも茶寮をOpenされた宝泉さん。
でも、あのわらび餅は本店でしかいただけないんです。
それに、この風情のあるお庭を愛でながらいただきたいなぁと思って
何度も本店に伺おうと画策してたんだけど・・・
なかなか若旦那さんがお店にいらっしゃるタイミングと合わなくて・・・
でも、夏が終わる前になんとかお伺いすることができました(*^^*)♪



去りゆく夏を惜しみつつ・・・☆宝泉_e0120402_23102091.gifわらび餅
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数量限定の岐阜県飛騨高山産の本わらび粉100%を
丹念に練り上げて作られた、餡なしのわらび餅。
お好みで、沖縄産波照間島産の黒糖から作られる黒蜜をかけて。

宝泉さんでは、このわらび餅を年中、店内でのみいただくことができるんですが
やっぱりこの暑い季節にいただきたいですよね♪
(4~6月は餡入りわらび餅がテイクアウトできるって聞いていたのに
 その時期にはお伺いできなくて残念・・・)

注文を受けてから待つこと10分。
いよいよ念願のわらび餅の登場です!去りゆく夏を惜しみつつ・・・☆宝泉_e0120402_23125451.gif
一緒にお伺いしたお友達は、初対面だったので
今まで見たことのない趣のわらび餅に(◎◎)
その気持ち、よく分かるわ~♪ 私も初めはびっくりしたもの^^;

でも、このわらび餅が美味しい命は20分・・・
おしゃべりは後にして、急いでいただかなくっちゃ!


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去りゆく夏を惜しみつつ・・・☆宝泉_e0120402_23172755.gif笹の葉が敷かれたガラスの器の中に、リング状に並べられている
黒く煌く5粒のわらび餅☆
水をたたえてゆらめくその姿は・・・まるでブラックダイヤのよう☆

こんなに趣深い色合いのわらび餅に
私は他でめぐり逢ったことがありません・・・

どうしても夏の間にこのわらび餅をいただきたかった理由、それは・・・
この中央に浮かべられた、ひと粒の氷。
ブラックダイヤの中央に、清清しく煌くひと粒のクリスタル☆
この夏バージョンがいただきたかったんです(*^^*)♪
今年は残暑が厳しいので、9月になってもまだ氷が浮かべられているんですね。



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このわらび餅・・・
なんだか写真におさめてはいけないような神々しささえ感じられます☆

去りゆく夏を惜しみつつ・・・☆宝泉_e0120402_23185473.gifでもこの妖しい煌きに魅了され、どんどん寄っていってしまう私。

深く黒い色合いなのに、透き通るような不思議な質感。
まるで全身に水のヴェールをまとったかのような、凛とした瑞々しさ。



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このわらび餅・・・弾力が素晴らしく
想像以上にトゥルンとした触感なので、お箸でつまむのが難しくって・・・

さらに噛みしめると・・・今までに経験したことのない衝撃の食感☆

去りゆく夏を惜しみつつ・・・☆宝泉_e0120402_23224013.gifキュッでもクキュッでもない、賢人曰く
「コキュッ!コキュッ!」という表現しがたい音感♪
洋菓子では経験したことのない未体験の感覚です(*^^*)♪

そのはね返すような弾力が心地よくて、暫く噛みしめていると・・・
トゥルンと自然に喉を通過してしまうんです。
すると、あれだけ強烈にお口の中に広がっていた
わらび粉自身の風味と澄んだ甘味も
スッと一瞬にして儚く消えてしまって・・・

その素晴らしい風味と食感を愛しむかのように
自然と次の1個に手がのびているんです・・・
去りゆく夏を惜しみつつ・・・☆宝泉_e0120402_23201560.gif去りゆく夏を惜しみつつ・・・☆宝泉_e0120402_23202499.gifこの黒く煌くブラックダイヤの、不思議な魔力に魅了されたかのように

添えられている黒蜜はサラサラのリキッド状で
それ自体はコクがあり、とても美味しいのですが・・・
このわらび餅の風味だけで充分に美味しく
さらに言うと、わらび餅の風味のみで堪能したいので
黒蜜をかけていただくのは、いつも最後から2番目の1個だけに☆

この弾力、この風味は、まさに作りたてをいただいてこそ!
一瞬の煌きであるからこそ、さらにその美味しさが深く心に刻まれるんでしょうね。
でも、いつも最後の1個がなかなかお口に運べないんです^^;




去りゆく夏を惜しみつつ・・・☆宝泉_e0120402_23345899.gif水ようかん
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う~ん・・・もうひと皿いただこうかしらと悩んでいると
「是非、この季節だけの水ようかんを!」と若旦那さんに言われて♪

この水ようかんも、とっても気になっていたんです。
でも、私の中で水ようかんのイメージってあんまり良くなくって・・・
子供の頃、金属製の容器に入れられたものをいただいて去りゆく夏を惜しみつつ・・・☆宝泉_e0120402_23303331.gif
あの金っぽい味が脳裏に刻まれちゃってて・・・
普通の羊羹よりも小豆の風味を薄まっちゃう気もするし・・・



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でも、ひと口いただいて・・・
「えっ、これが水ようかんなの?」って思わず口をついてでてきちゃう美味しさ♪
全く水っぽくなく、小豆の風味と香りがしっかりと感じられます。

さらに素晴らしいのは、その舌触りと喉越しのなめらかさなんです。
まるで清流の如く、スーっと一瞬にして流れ消えていきます・・・
そして清清しい小豆の風味の余韻が、鼻腔からふ~っ・・・

ジュレともムースとも違う、このトゥルンとした食感♪
そしてまるで清流にかえっていくかのような瑞々しさ・・・
特別製のこし餡を丁寧に炊き上げてらっしゃるそうなんですが
本当に素晴らしい、作り手の丁寧なお仕事が感じられます☆

去りゆく夏を惜しみつつ・・・☆宝泉_e0120402_2328032.gif器の下には細かくクラッシュされた氷が敷き詰められているので
最後のひと口まで、冷~んやり。
この冷んやり感も、美味しさを一層際立たせています。

添えられた紅葉は、お庭のものなんでしょうね。
まだ全然色づいていないけど、この紅葉が色づく10月末には
お店は観光客の方々で大賑わいになってしまうとのこと・・・
お庭の紅葉も一度愛でてみたいけど、
この静寂な雰囲気も大好きだし・・・悩みどころです。



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今回一緒にお伺いしたお友達は、普段は食べものの写真なんて
一切撮らない人なんだけど・・・
今回はわらび餅の写真も、そしてそれ以上にこちらの素敵な佇まいや
お庭の写真を熱心に撮影していました。

こちらのお庭の雰囲気・・・
昔おじいちゃんが住んでいた日本家屋のお庭に似ているんです(*^^*)
だから私も懐かしくて、去りがたくなっちゃって・・・
いつもぼ~んやり、長居しちゃうんです。
柱の木の香り、畳の香り、そして緑の香り・・・

和菓子は洋菓子以上に、それをいただく雰囲気も
美味しさのエッセンスのひとつとして
とても大切なものなんだなぁ、とつくづく感じました。

去りゆく夏を惜しみつつ・・・☆宝泉_e0120402_23295257.gif素敵なお庭を眺めながら、とても趣のある贅沢な空間の中で
静寂に包まれて、暫し時の流れを忘れる・・・

そのすべてのシチュエーションが一体となって
印象深い想い出として心にしっかりと刻まれていくんですね♡
今回も、とても贅沢な時間を過ごさせていただきました。

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店名:宝泉(ほうせん)
住所:京都府京都市左京区下鴨西高木町25
電話番号:075 - 712 - 1270
定休日:水曜日
営業時間:10:00~17:00

by yukichocolat | 2007-09-10 00:00 | 和菓子